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設備の見積書を開いて、補助金の説明も横へ置く。支援を受けられる可能性があるなら、仕事を変える一歩を踏み出したい。
でも、請求書の支払日は来月。補助金の振込日は、まだ分からない。
あっ、、、、この間のお金、どこから出す?
ここを一緒にほどいてみよう。補助率から最終的な負担を考えることと、支払日に口座から出せる金額を確かめることは、別々に必要なんだよね。後で戻る見込みのお金があっても、今日の振込には使えない。
まず作りたいのは、入るお金と出るお金を日付順に並べた一枚。大きな表を完成させる前に、直近の支払日と、その日の残高を見よう!
以下の金額と日付は、考え方を説明するために作った仮の例だよ。特定の補助金の支給額や審査期間、誰かの経営実績ではありません。利用する制度の条件は、その募集回の公式資料と窓口で確かめてね。
「後から入る」と「先に払える」を、まず二つに分けよう
たとえば、今ある事業用資金が70万円。新しい設備へ50万円を払う予定だとする。
設備だけを見ると、70万円から50万円を出して20万円残る。そこへ補助金が入れば回せそう、と考えたくなる場面だよね。
でも、その20万円で次の家賃と給与と仕入れも払うなら? 設備を買えることと、普段の仕事を続けながら払えることの間に、もう一つ確認が要る。
先に、制度の支払方法を見ておこう。経済産業省の事務処理マニュアル案内は、同省の委託・補助事業について、基本は事業終了後の精算払と説明している。概算払を希望する場合の相談も案内されているけれど、交付決定などの段階を経た事業について財務省への協議が必要とされているよ。
これは経済産業省の案内。自治体なども含めたすべての制度に、同じ支払い方や概算払の扱いがあると決めつけないでね。自分が使う制度で、終了、報告、金額の確定、請求、入金がどうつながるかを確認する。
そこで小さなメモを二つ作ると、話が混ざりにくい。
一つは「補助対象として認められるか確認する費用」。もう一つは「実際に支払う予定の費用」。
たとえば見積もりに設備本体、設置、配送、保守が並んでいるとする。どれが補助対象になるかは制度で確認するけれど、会社の口座から出る金額を考えるときは、対象外の支出も消せない。資金繰り表は、補助対象経費だけの一覧にはしないんだ。
消費税の扱いや支払手数料も、要領と実際の支払い条件を見ながら分けて書く。対象経費の計算で使う金額と、請求書で払う金額が違うなら、どちらの数字か欄名で分かるようにしておこう。
ここで「じゃあ、補助金を使う意味がないの?」とはならないよ。支援を受ける意義を考えつつ、入金までをどうつなぐかも考える。両方を見てから、実施できる規模を決めるんだね。
資金の流れを本で学び直す候補として、前田誠著『資金繰りのツボとコツがゼッタイにわかる本』があるよ。出版社の公開目次で、現金と利益、資金繰り表、補助金・助成金を扱うと確認できる。書名の強い言葉を、融資や補助金の成功保証として受け取る必要はない。本の本文を読了したレビューではなく、公開目次から選んだ学習候補です。
月末はプラスでも、20日の支払いが足りないことがある
では、日付を入れてみよう。
これは月内の途中残高を見るために、項目を絞った仮の表。実務では、このほかの入出金も漏れなく加えて使ってね。単位は万円だよ。
| 日付 | 内容 | 入金 | 出金 | その時点の残高 |
|---|---|---|---|---|
| 1日 | 開始時点の資金 | ― | ― | 70 |
| 10日 | 設備代金の支払い | 0 | 50 | 20 |
| 20日 | 家賃・給与などの支払い | 0 | 30 | マイナス10 |
| 25日 | 売掛金の回収予定 | 40 | 0 | 30 |
ここ、20日を見て!
25日に40万円が入る予定でも、その5日前に10万円足りなくなる。月末の30万円だけを見ていたら、この谷間を見落としてしまうんだ。
マイナス10万円は、口座が自動でマイナスになって支払いを通せる、という意味ではないよ。この仮の計画では、その日までに資金を用意するか、支払い条件などを見直さなければ実行できない、という印だね。
そして、25日の回収予定も、日付と金額の根拠が要る。先月売上を計上したから今月入るはず、で置かず、契約上の支払い条件や取引先からの連絡を確かめる。まだ回収時期が読めないものは、その不確かさをメモしておこう。
中小機構のJ-Net21も、資金繰り表を現金の収入と支出から考え、計画と実績を分けて扱うことを説明している。売上や仕入れの発生した月だけではなく、実際に回収・支払いとなる時期を反映するんだね。
最初から一年分を細かく作ろうとして手が止まるなら、まずは直近一か月の大きな支払いを日付順に置く。この一枚は、正式に提出する資金繰り表の代わりではなく、抜けや不足を見つける下準備にしよう。
「日付は分かったけど、一日に何件もあるよ?」
それなら同じ日の入金と出金も分けて残してね。同じ日付だから、必ず入金が先に反映されるとは限らない。振込の締切や引き落としについては、利用している金融機関と支払い先の条件を確認する。
複数の口座を使っているなら、合計残高と、実際の引き落とし口座の残高も分けたい。別の口座にお金があることと、その口座で支払えることは違うから。移す必要がある資金は、振替の予定と担当者も書いておくと、実行の段取りまで見えるよ。
設備代金を一回払って終わるだけでなく、その後の保守や月額利用料がある場合は、次の月へ続く支払いも書こう。補助金の入金で一時的に残高が増えても、毎月の支出は続く。導入初月を越えた後の仕事まで、表の右側へつなげていきたいね。
公開目次では、紹介した本の第3章に、予測資金繰り表と実績資金繰り表、日繰り表が並んでいる。月と日をどう見分けるかを学びたい人は、その範囲を確かめてから選んでね。本の中の具体例をここへ転載したわけではなく、上の表はこの記事独自の仮の例です。
補助金の入金日が分からないなら、空欄のまま考える表も作ろう
予定表には、早く数字を入れて完成させたくなるよね。
でも、分からない振込日まで埋めてしまうと、見た目は整っても判断の土台が揺れる。
ここは、空欄にも仕事をしてもらおう!
補助金について、見込額、確認済みの手続き、残っている手続き、入金時期の確認状況を別のメモへ書く。額や振込日が確認できていないなら「未確定」と残す。それを、予定日に必ず入るお金と同じ欄へ黙って足さない。
さっきの仮の表へ、補助金30万円を加えたいとする。ただし、30万円は制度から算出した実在の支給額ではなく、比較のためだけに置いた数字だよ。
もし20日までに入ると仮定して表を作れば、支払い後も残るように見える。だけど、その仮定の根拠がなければ、20日の不足を解決したことにはならない。30万円の足し算が合うことより、入る日を置ける理由が大事なんだ。
まず、入金を入れない表で、普段の収支と設備支出を見てみる。次に、確認できた条件の範囲で、入金がある場合の表を別に作る。この二つを比べると、どこまでが通常の営業で回り、どこからが補助金や別の資金調達に依存しているか話しやすい。
提出用の様式や窓口の指定がある場合は、それに合わせてね。これは社内で検討するときの整理案であって、公式の様式を勝手に変更する提案ではありません。
さらに、営業の入金が遅れる場合も一つ見ておこう。仮の表の25日の40万円が翌月へずれたら、月内の残高はどうなる? この場合、20日の不足に加えて、月末までの別の支払いにも影響する。具体的な影響は、漏れなく入れた自社の数字で計算する必要があるよ。
反対に、入金が確認できたら、未確定の欄をいつまでもそのままにしない。通知や口座の記録を見て、見込みから確認済みへ更新する。そのとき、同じお金を予定と実績の両方で二回足さないようにしたい。
ファイル名に作成日を入れ、変更した入金日や支払額の横へ理由を書いておくのも一案。前の表と違う数字が出たとき、「計算が変わった?」と迷うより、「この取引先の回収予定を変更した」と分かったほうが、次の判断へ進めるから。
そのための材料は、銀行の入出金、請求書、契約、返済予定など。補助金だけに目を寄せず、通常の会社の動きを一緒に載せる。個人事業なら、事業用の支払いと生活へ移すお金が混ざらないよう、資金を動かす予定も自分の管理方法に沿って確認してね。
本の第2章は利益と資金の違い、第3章は予測と実績の表を扱う。数字の意味があやふやなまま表へ入力していると感じたら、その辺りを学ぶ候補になるよ。読み終えれば不足が解消する、という商品ではない。自社の計画を見直すための知識として使おう。
不足が見えたら、「いつ・いくら・何の支払いか」を相談へ持っていこう
表に足りない日が出ると、目をそらしたくなるかもしれない。
でも、支払い直前に初めて気づくより、早めに見つけて相談を始められるほうが、検討の時間を取れる。
さっきの例なら、伝えたいのは「補助金が欲しい」だけではない。20日に10万円が不足する見込みで、その原因は設備代金と通常の支払いが先に出ること。25日には40万円の回収を予定しているが、その根拠を確認する必要がある。
ここまで整理すると、相談相手と確かめる項目が具体的になるよね。
補助金の事務局には、現在の手続き段階、まだ必要な書類、支払いまでの案内、概算払などの取扱いがあるかを、その制度に沿って尋ねる。担当者が振込日を確約していない返答なら、確定日へ書き換えない。
金融機関などへの資金相談では、予定している支出の内容、必要額、必要な時期、今後の回収予定を整理して持っていく。資料や審査条件は相談先によって異なるので、決算書や試算表など、何を用意するかも先に聞こう。
借りられるか、どの条件になるかは個別の判断。補助金が採択されたことを、融資が自動で通る証拠にはしないでね。借入を計画へ加えるなら、元本の返済、利息や費用、返済の時期まで表へ戻す。「借りる金額」だけを入れて、後の支払いを忘れないようにしたい。
取引先へ支払い条件を相談する場合も、こちらの都合だけで日付をずらさない。契約や相手の事情を確かめ、変更の合意を得られるかを話す。設備の発注や事業の変更に補助金側の手続きが必要な場合は、先に制度の窓口で確認しよう。
考えられる選択肢は、借入だけではない。まだ契約前なら、設備の規模を抑える案や、実施時期を再検討する案も比較できる。ただし、補助事業の期限や変更条件があるなら、その範囲内で検討する。現場の計画と制度の計画を別々に動かすと、後から辻褄が合わなくなるからね。
相談のメモは、長い作文にしなくていいよ。たとえば次の三行を、自分の数字に置き換えるところから。
「不足が見込まれる日:○月○日」
「不足額と支出の内容:○円、○○の支払い」
「その後の入金予定と確認状況:○月○日、○円、根拠は○○」
まだ分からないところは、分からないと書く。相談へ行く前にすべての答えを作る必要はない。むしろ、どの予定が未確認なのかが見えると、何を確かめる相談なのか伝えやすい。
紹介した本は、公開目次で金融機関との取引や借入後の管理も扱っている。補助金の入金待ちをきっかけに、借りた後まで含めて学びたい場合の候補だよ。本を買うことより先に、期限の近い支払いがあれば相談を始めてね。
今日の一歩は、次の大きな支払いを一件書くことから
よし、最初の一枚へ戻ろう。
いきなり複雑な表計算を作らなくても、次の大きな支払日、その金額、そこまでに入る予定のお金を書ける。銀行や請求書を見て、実際の数字を一つずつ置いていこう。
「残高はあるけど、全部使っていいか分からない」という段階なら、次の設備代だけを引く前に、普段の家賃、給与、仕入れ、返済などを並べる。ここでようやく、設備に回すと何が残るかを考えられる。
すでに不足が見えた人は、表をきれいにする時間より、相談する時間を優先しよう。未確認の入金を足して数字をよく見せても、振込日には役立たない。確かめられた情報で、必要な対応を話せる状態を作りたいね。
本を選ぶなら、今日のつまずきが何かで読む範囲を決めると進めやすい。利益は出ているのに現金がないなら資金の違い。月末残高は足りるのに途中で詰まるなら日付の管理。資金調達を検討するなら、借入後の返済まで。公開目次で、その学びたい範囲があるか見てみよう。
『資金繰りのツボとコツがゼッタイにわかる本』は、前田誠著、秀和システム新社、ISBN9784798076256。購入先では、紙の本か電子書籍か、納期や販売条件を確認してね。価格、在庫、到着日は固定して案内しません。現在の補助金の要件や支払時期を確定する資料としては、制度の最新の公式案内へ戻ろう。
補助金で仕事を変えたい。その一歩を、支払日まで含めて組み立てよう。
まず一件、次にもう一件。
次の支払いがいつか分かれば、今日、誰に何を聞くかも見えてくるよ!