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パートや契約社員として働いている人を正社員にしたい。そう考えたときに候補になるのが、厚生労働省の「キャリアアップ助成金」の正社員化コースです。1人あたりいくら受け取れるのか、「重点支援対象者」とは誰なのか、いつまでに何を出せばいいのか。厚生労働省のページと、令和8年4月8日版のリーフレットで確かめました。
この記事では、厚生労働省「キャリアアップ助成金」ページ、リーフレット「キャリアアップ助成金(正社員化コース)のご案内」(令和8年4月8日版)の厚生労働省「キャリアアップ助成金」、「キャリアアップ助成金(正社員化コース)のご案内(リーフレット)」令和8年4月8日版をもとに、キャリアアップ助成金の正社員化コースについて5つのポイントで整理します。後半の、正社員化コースを使う前に社内で確かめることは、この記事の提案です。
※この記事は、2026年10月時点で厚生労働省「キャリアアップ助成金」ページ、リーフレット「キャリアアップ助成金(正社員化コース)のご案内」(令和8年4月8日版)に掲載されている内容をもとにしています。この記事は、厚生労働省のキャリアアップ助成金のページと、正社員化コースのリーフレット(令和8年4月8日版、2026年10月24日に確認)をもとにしています。支給申請の様式や金額は、取組を行った日によって変わると案内されています。申請の前に、都道府県労働局またはハローワークで条件を確かめてください。
キャリアアップ助成金とは?
目的
有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを進めるため、正社員化や処遇改善の取組をした事業主に助成する制度だと説明されています。
正社員化の支援
正社員化コースと、障害者正社員化コースがあります。
処遇改善の支援
賃金規定等改定コース、賃金規定等共通化コース、賞与・退職金制度導入コース、短時間労働者労働時間延長支援コースがあります。
電子申請
各コースは電子申請もできると案内されています。
キャリアアップ助成金 5つのポイント
1. 1人最大80万円
中小企業で重点支援対象者の場合です。
2. 重点支援は2期
2期目の申請ができます。
3. 計画は転換前日まで
キャリアアップ計画を出します。
4. 賃金3%以上アップ
転換前後6か月の賃金を比べます。
5. 申請は2か月以内
6か月分の賃金を払った翌日から数えます。
5つのポイント早見表
| ポイント | 厚生労働省「キャリアアップ助成金」ページ、リーフレット「キャリアアップ助成金(正社員化コース)のご案内」(令和8年4月8日版)の案内 |
|---|---|
| 1人最大80万円 | 助成額 |
| 重点支援は2期 | 申請 |
| 計画は転換前日まで | 計画 |
| 賃金3%以上アップ | 賃金 |
| 申請は2か月以内 | 期限 |
1人あたりの助成額
見方
正社員にする前の雇用形態(有期か無期か)、重点支援対象者かどうか、企業規模の3つで金額が決まります。
5年を超える有期
雇用された期間が通算5年を超える有期雇用労働者は、無期雇用労働者とみなすとされています。
新卒者
新規学卒者で、雇い入れから一定期間がたっていない人は支給対象外と書かれています。
| 対象者・企業規模 | 有期雇用労働者から | 無期雇用労働者から |
|---|---|---|
| 重点支援対象者・中小企業 | 80万円(40万円×2期) | 40万円(20万円×2期) |
| 重点支援対象者・大企業 | 60万円(30万円×2期) | 30万円(15万円×2期) |
| 上記以外・中小企業 | 40万円(40万円×1期) | 20万円(20万円×1期) |
| 上記以外・大企業 | 30万円(30万円×1期) | 15万円(15万円×1期) |
重点支援対象者とは?
a
雇入れから3年以上の有期雇用労働者です。
b
雇入れから3年未満で、過去5年間に正規雇用労働者だった期間が合計1年以下、かつ過去1年間に正規雇用労働者として雇われていない有期雇用労働者です。
c
派遣労働者、母子家庭の母等、人材開発支援助成金の特定の訓練修了者です。
2期目
重点支援対象者は、正社員にしてからさらに6か月雇用すると、2期目の申請ができると案内されています。
1事業所あたりの加算額
1回のみ
加算は1事業所あたり1回のみとされています。
多様な正社員制度
勤務地限定・職務限定・短時間正社員のいずれか一つ以上の制度を指します。
公表
情報の公表による加算は、令和8年4月8日版のリーフレットで「NEW!」と表示されています。
| 措置内容 | 加算額 |
|---|---|
| 正社員転換制度を新たに規定し、その雇用区分に転換等した場合 | 20万円(大企業15万円) |
| 多様な正社員制度を新たに規定し、その雇用区分に転換等した場合 | 40万円(大企業30万円) |
| 正規雇用労働者への転換等の情報を自社サイトまたは「しょくばらぼ」に公表した場合 | 20万円(大企業15万円) |
受給のための3つの条件
キャリアアップ計画
正規雇用労働者に転換する前日までに「キャリアアップ計画」を作成・提出していることが条件です。厚生労働省のページでは、労働組合等の意見を聴いて作成すると書かれています。
制度の規則化
正規雇用労働者に転換する制度を、就業規則などに規定していることが条件です。
賃金の増額
転換後6か月間の賃金を、転換前6か月間の賃金より3%以上増やしていることが条件です。
計画の中身
キャリアアップ計画は、労働者のキャリアアップに向けた取組を計画的に進めるための、今後の大まかなイメージを書いた計画だと説明されています。
「正規雇用労働者」の定義に注意
定義
同じ事業所の正規雇用労働者に適用される就業規則が適用されている労働者で、「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が転換時点で適用されている人に限るとされています。
対象外になる場合
支給対象期間中に予定されている賞与や昇給などが適用されていない場合、正規雇用労働者の要件を満たさず、支給対象にならない場合があると書かれています。
説明の準備
正社員になる本人にも、賞与や昇給の扱いを説明できるようにしておくと安心です。
確かめ方
就業規則に賞与・退職金と昇給の規定があるかを、転換の前に見直しておきましょう。
正社員転換から受給までの流れ
定着
正社員にしてから6か月の定着が前提になっています。
2期目
重点支援対象者の場合は、さらに6か月雇用したあと、2期目の申請期間があります。
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | キャリアアップ計画の作成・提出 |
| 2 | 就業規則等の改定(転換の規定がない場合など) |
| 3 | 就業規則等に基づく正社員転換 |
| 4 | 正社員転換後6か月分の賃金の支払い |
| 5 | 支給申請(6か月分の賃金を払った日の翌日から2か月以内) |
様式と金額は取組日で変わる
様式の改定
厚生労働省のページでは、制度の見直しなどで支給申請様式をその都度改定していると書かれています。
取組日で判断
支給申請様式や支給金額は、各コースの取組を行った日で変わるため、申請するときは当てはまる様式をダウンロードするよう案内されています。
チェックリスト
申請書や添付書類の主な確認事項をまとめた「支給申請チェックリスト」も公開されています。
Q&A
キャリアアップ助成金Q&A(令和8年度版)は、令和8年7月29日に改訂されています。
ほかのコースの概要
障害者正社員化コース
障害のある有期雇用労働者等を、正規雇用労働者等に転換する取組が対象です。
賃金規定等改定コース
有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を改定し、3%以上増額する取組が対象です。
賃金規定等共通化コース
有期雇用労働者等と正規雇用労働者との共通の賃金規定等を、新たに規定・適用する取組が対象です。
賞与・退職金制度導入コース
有期雇用労働者等を対象に賞与または退職金制度を導入し、支給または積立てをする取組が対象です。
短時間労働者労働時間延長支援コース
有期雇用労働者等が新たに社会保険の適用になる際に、労働時間の延長などで収入を増やす取組が対象です。「年収の壁」への対応として新設されたと説明されています。
社内の準備で迷いやすい点
計画の提出日
計画は「転換する前日まで」に出す必要があります。転換の日を先に決めてしまう前に、提出の日程を確かめましょう。
賃金の比べ方
転換前6か月と転換後6か月の賃金を比べます。給与明細や賃金台帳をそろえておくと計算しやすくなります。
ガイドライン
計画づくりの参考として、厚生労働省は「有期雇用労働者等のキャリアアップに関するガイドライン」も公開しています。
正社員化コースを使う前に社内で確かめること
ここからは、厚生労働省「キャリアアップ助成金」ページ、リーフレット「キャリアアップ助成金(正社員化コース)のご案内」(令和8年4月8日版)の案内をもとにした、この記事の提案です。
ここで挙げるのは、厚生労働省のリーフレットをもとにした確認の例です。
対象者
正社員にしたい人が有期か無期か、重点支援対象者かを確かめます。
就業規則
転換の制度と、賞与・退職金、昇給の規定を確かめます。
計画
転換の前日までにキャリアアップ計画を出せるか確かめます。
賃金
転換後6か月の賃金が3%以上増えるか計算します。
よくある質問
1人あたり最大いくら?
中小企業が有期雇用の重点支援対象者を正社員にした場合、80万円(40万円×2期)です。
大企業も使える?
使えます。金額は中小企業より低く設定されています。
申請はいつまで?
正社員転換後6か月分の賃金を払った日の翌日から2か月以内です。
加算は何回もらえる?
1事業所あたり1回のみとされています。
どこに相談する?
都道府県労働局または最寄りのハローワークです。
重点支援対象者でないと?
1期分の支給です。中小企業が有期雇用労働者を転換した場合は40万円です。
派遣労働者も対象?
派遣労働者は、重点支援対象者のcに挙げられています。
キャリアアップ助成金は、計画と就業規則の準備から
厚生労働省のリーフレットによると、正社員化コースは1人あたり最大80万円(中小企業・重点支援対象者・有期から転換の場合)で、転換前日までのキャリアアップ計画、就業規則への規定、賃金3%以上の増額が条件です。様式や金額は取組日で変わるので、まずは都道府県労働局かハローワークで確かめてください。